アンティークコインとは?本当の意味を知ろう!
- 2022.11.29
- アンティークコイン全般
こんにちは!JCCの阿部です。
今日は「アンティークコイン」という言葉について、少しお話させていただきます。
現在、「アンティークコイン」という言葉をよく耳にするようになりました。
しかし、皆さんがアンティークコインと呼んでおられるコインは、実は世界でみるとアンティークコインではありません。
どういうことでしょうか?
実は、海外業者間やオークションでアンティークコイン( antique coin) というと紀元前あたりの古代コインのことを意味します。(古代コイン=Ancientと呼ぶ場合もあります)
海外では、ざっくり言うとコインを下記の3つに分類します。
1,Antique coins ( Ancient coins)
2,World Coins
3,Modern Coins(概ね第二次世界大戦以降)
つまり、日本でアンティークコインと呼ばれているものは、海外ではWorld Coinsという事になります。
では、なぜ日本だけがWorld Coinsのことをアンティークコインと広く呼ぶようになったのでしょうか?
ここからは、私が勝手に思っている説ですので参考までにお読みください。
アンティークコインという言葉が広く使われるようになったのは、ずばり、2012年に発行された書籍「カネはアンティーク・コインにぶちこめ!」加治将一著の影響が大きいです。
この書籍はそれまでニッチな収集アイテムだったコインを、資産形成ためのコイン投資へとパラダイムシフトさせるものでした。
その為、株や不動産といった従来の投資の世界に全く新たに登場した投資手法として大手書店などが挙って店頭へ並べました。
私が知る限り、コイン投資の本が書店に並んだのはこれが初めての出来事です。
実際に何冊販売されたのかは定かではありませんが、コインに関連した書籍としてはベストセラーといっても過言ではないでしょう。
この書籍がでるまでは、収集家の多くは「コイン」と普通に呼んでおり、「アンティーク・コイン」などいう気取った呼び方をする人はほぼいませんでした。
著者の加治将一氏は、私も個人的によく存じていますが、小説家であり、文才はもとより、キャッチコピーやタイトルなど人心を惹くセンスが抜群の方です。
そのため、単に「コイン」よりも、より読者に響く「アンティーク・コイン」という表現を敢えて使われたのではないかと推察します。
そして、この書籍を読んだ方は漏れなく「コイン」を「アンティークコイン」と呼ぶようになりました。さらに、実際にコインを買って、販売し利益を手にした人たちの中から、新興のネット業者が数多く産まれ、それらの新興業者は漏れなく「アンティークコイン」という表現をネットや書籍で広く使い、現在まで定着させてきました。
最近はYoutubeなどで、戦後どころか、2000年代に発行されたモダンコインまで、アンティークコインと呼ぶ業者が現れていますが、流石にそれは無知すぎると言わざるを得ないですが、肝心なのは、皆様がそういった業者にミスリードされないことが大切です。
ちなみに、JCCでは、アンティークコインという表現は可能なかぎり使っていません。古代コイン、クラシックコイン、モダンコイン、という分類でコインを扱っております。
今日は、日本国内における「アンティークコイン」という言葉について書かせていただきました。それでは、また!
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